「最古の昆虫はバッタとカマキリの祖先『ネオフリエルマイヒヒ』」は本当か?
公開日 / 執筆 DemaGase編集部
結論
「最古の昆虫はバッタとカマキリの祖先『ネオフリエルマイヒヒ』」という説の判定は「誤り」。「ネオフリエルマイヒヒ」という化石昆虫は確認できない。
判定
信頼できる資料で否定されている、または根拠がまったく確認できず、事実として扱えない説です。 「誤り」と判定した記事の一覧
よくある説(俗説)
現在確認されている最古の昆虫は、バッタとカマキリの祖先である「ネオフリエルマイヒヒ」である
化石で確認されている最古の昆虫は「ネオフリエルマイヒヒ」という名前で、バッタやカマキリの祖先にあたるという話がある。学名風のカタカナ名が添えられているため、専門的な知識のように聞こえる。
検証
「ネオフリエルマイヒヒ」という名前の化石昆虫は、学術文献で確認できない。最古の昆虫の候補として長く知られてきたのは、スコットランドのライニーチャート(約4億年前、デボン紀前期)から見つかった Rhyniognatha hirsti で、2004年にNatureで顎の形から有翅昆虫の可能性が示された。ただし、この化石は頭部の断片しか残っておらず、2017年には「ムカデなど多足類である可能性が高い」とする再解析が発表された。さらに2026年のScientific Reportsの研究は、昆虫の特徴とされた顎の構造を否定し、昆虫の系統に位置づけられないと結論している。つまり「最古の昆虫」自体が研究の進展で揺れ動いている段階であり、特定の名前を挙げて「バッタとカマキリの祖先」と断定できる状況ではない。
実際の有力説
「ネオフリエルマイヒヒ」という化石昆虫は確認できない。最古の昆虫の有力候補とされてきた Rhyniognatha も、近年の研究では昆虫かどうか疑問視されており、最古の昆虫が何かは現時点で確定していない。
なぜ広まったか
カタカナの学名風の名前と「バッタとカマキリの祖先」という具体的な説明が組み合わさると、専門知識のように見えて疑われにくい。古生物の学名は一般になじみが薄く、読者が真偽を確かめにくいことも一因だ。この話は嘘の雑学を意図的に集めたネット記事でも題材にされている。
見分け方
生物や化石の名前が出てきたら、ラテン語の学名で検索し、論文や博物館の情報に登場するかを確かめるとよい。また「最古」「最初」といった記録は新発見や再解析で更新されやすいため、いつの時点の研究に基づく話かを確認する習慣が役立つ。
よくある質問
- Q. 「最古の昆虫はバッタとカマキリの祖先『ネオフリエルマイヒヒ』」は本当?
- A. 「誤り」です。「ネオフリエルマイヒヒ」という名前の化石昆虫は、学術文献で確認できない。
- Q. 「最古の昆虫はバッタとカマキリの祖先『ネオフリエルマイヒヒ』」という説の真相は?
- A. 「ネオフリエルマイヒヒ」という化石昆虫は確認できない。
- Q. 「最古の昆虫はバッタとカマキリの祖先『ネオフリエルマイヒヒ』」という説はなぜ広まった?
- A. カタカナの学名風の名前と「バッタとカマキリの祖先」という具体的な説明が組み合わさると、専門知識のように見えて疑われにくい。
- Q. 似た俗説を見分けるには?
- A. 生物や化石の名前が出てきたら、ラテン語の学名で検索し、論文や博物館の情報に登場するかを確かめるとよい。
出典
- New light shed on the oldest insect— Engel, M. S. & Grimaldi, D. A. / Nature (2004)
- The presumed oldest flying insect: more likely a myriapod?— Haug, C. & Haug, J. T. / PeerJ (2017)
- Morphology of the Devonian mandibulate arthropod Rhyniognatha and its implications for the timing of insect evolution— Scientific Reports (2026)
この記事について
執筆: DemaGase編集部 / 検証日: 2026-09-29 / 最終更新日: 2026-09-29
上記の出典をもとに検証しています。検証方針と運営者はこのサイトについてをご覧ください。