「モナ・リザは椅子だけを見て座る人を想像して描いた」は本当か?
公開日 / 執筆 DemaGase編集部
結論
「モナ・リザは椅子だけを見て座る人を想像して描いた」という説の判定は「誤り」。『モナ・リザ』は、リザ・ゲラルディーニ(リザ・デル・ジョコンド)の肖像画だというのが通説で、同時代の記録もそれを裏付けている。
判定
信頼できる資料で否定されている、または根拠がまったく確認できず、事実として扱えない説です。 「誤り」と判定した記事の一覧
よくある説(俗説)
モナ・リザは実際に座っている人を描いた肖像画ではなく、椅子だけを見て、そこに座る人を想像して描いたものである
レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』は、モデルを前にして描いた肖像画ではなく、空の椅子だけを見て、そこに座る人物を想像で描いたという話がある。モデルの正体をめぐる謎が多い作品であることから、そうした説も受け入れられやすい。
検証
『モナ・リザ』は、フィレンツェの商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リザ・ゲラルディーニを描いた肖像画とされている。16世紀の美術史家ヴァザーリは、レオナルドがフランチェスコのために妻モナ・リザの肖像を描いたと記している。また、ハイデルベルク大学所蔵の本で見つかった1503年付の書き込みには、レオナルドがリザ・デル・ジョコンドの肖像を制作中であることが記されていた。ルーヴル美術館もこの作品を「リザ・ゲラルディーニの肖像」として紹介している。描かれた顔が本人にどれほど似ているかは確かめようがないものの、椅子だけを見て人物を想像して描いたことを示す記録は見当たらない。
実際の有力説
『モナ・リザ』は、リザ・ゲラルディーニ(リザ・デル・ジョコンド)の肖像画だというのが通説で、同時代の記録もそれを裏付けている。椅子だけを見て描いたという根拠はない。
なぜ広まったか
『モナ・リザ』には「モデルは誰か」「なぜ微笑んでいるのか」など多くの謎が語られており、意外な制作秘話が受け入れられやすい土壌がある。有名な作品ほど、真偽の定かでない逸話が付け加えられやすい。この話は嘘の雑学を意図的に集めたネット記事でも題材にされている。
見分け方
有名な美術作品の制作秘話は、所蔵する美術館の解説や、同時代の記録に基づく美術史の資料で確認するとよい。「実は〜だった」という話ほど、どの資料に基づくのかが示されているかを確かめたい。
よくある質問
- Q. 「モナ・リザは椅子だけを見て座る人を想像して描いた」は本当?
- A. 「誤り」です。『モナ・リザ』は、フィレンツェの商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻リザ・ゲラルディーニを描いた肖像画とされている。
- Q. 「モナ・リザは椅子だけを見て座る人を想像して描いた」という説の真相は?
- A. 『モナ・リザ』は、リザ・ゲラルディーニ(リザ・デル・ジョコンド)の肖像画だというのが通説で、同時代の記録もそれを裏付けている。
- Q. 「モナ・リザは椅子だけを見て座る人を想像して描いた」という説はなぜ広まった?
- A. 『モナ・リザ』には「モデルは誰か」「なぜ微笑んでいるのか」など多くの謎が語られており、意外な制作秘話が受け入れられやすい土壌がある。
- Q. 似た俗説を見分けるには?
- A. 有名な美術作品の制作秘話は、所蔵する美術館の解説や、同時代の記録に基づく美術史の資料で確認するとよい。
出典
- From the 'Mona Lisa' to 'The Wedding Feast at Cana' - The Salle des États— Musée du Louvre
- Mona Lisa— Wikipedia
この記事について
執筆: DemaGase編集部 / 検証日: 2026-09-29 / 最終更新日: 2026-09-29
上記の出典をもとに検証しています。検証方針と運営者はこのサイトについてをご覧ください。