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誤り

「くしゃみの速度は時速160km」は本当か?

科学・医学科学・医学くしゃみ飛沫感染対策

よくある説(俗説)

くしゃみの速度は時速160kmである

くしゃみは非常に勢いがあるため、飛び出す空気や飛沫は時速160km、つまり時速100マイルほどで飛ぶ、と雑学や健康記事で紹介されることがある。

検証

くしゃみが速く、飛沫を遠くへ運ぶことは事実。しかし『くしゃみの速度は時速160km』と一律に言うのは正確ではない。高速度カメラや粒子画像流速測定を使った研究では、くしゃみの気流や飛沫先端の速度は条件によって大きく変わり、測定値は時速160kmよりかなり低い例が多い。たとえば 2021 年の粒子画像流速測定研究では、くしゃみ気流の最大瞬間速度は 15.90 m/s、時速にすると約57kmだった。別の高速ビデオ解析研究でも、くしゃみミスト先端の速度式は初期値 1500 cm/s、つまり約54km/hとして扱われている。

実際の有力説

より正確には、くしゃみの速度は何を測るかで変わる。口元の気流、個々の飛沫、ミストの先端、湿った乱流雲では値が同じではない。時速160kmという数字は古い推定や『最大で100マイル毎時』という広報的表現として広まった可能性が高く、直接測定された代表的な値として使うには強すぎる。感染対策で重要なのは最高速度より、飛沫とエアロゾルが乱流雲に乗って広がり、空間に残りうる点である。

なぜ広まったか

時速160kmという数字はインパクトが強く、くしゃみの危険性を伝える雑学として覚えやすい。『時速100マイル』をメートル法に直した数字でもあり、測定対象や条件の違いが省かれたまま定番化しやすい。

見分け方

速度の雑学では、単位だけでなく『何の速度か』を見る。空気の噴流、飛沫、雲の先端、到達距離は別の量。さらに、直接測定なのか古い推定なのか、平均値なのか最大値なのかを確認すると誇張を見分けやすい。

出典

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