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一部誤り

「キリンは1日に20分ほどしか眠らない」は本当か?

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よくある説(俗説)

キリンは1日に20分ほどしか眠らない

キリンの睡眠時間は1日わずか20分ほどで、哺乳類の中でも最も短い部類に入ると広く語られる。首が長くて横になりにくい構造や、肉食動物に狙われやすい草食動物の宿命として紹介されることが多い。

検証

キリンが非常に短い睡眠しかとらないことは事実だが、「20分」という数字は主に横になった状態での深い眠り(レム睡眠を含む熟睡)を指すことが多く、立ったままのうとうと(浅い眠り)は含まれていない。立ったままの浅い眠りも加えると、野生キリンの合計睡眠時間は1〜2時間未満という研究が複数ある。2023年にFrontiers in Mammal Science誌に発表された加速度センサーを使った野生個体の研究では、夜間の実際の睡眠は平均8.6分程度という結果も報告されており、「20分」よりさらに短い可能性も示唆されている。一方、動物園などの安全な環境のキリンは最大4〜5時間眠れることも確認されており、野生では天敵への警戒が睡眠を大幅に制約していることがわかる。

実際の有力説

キリンの睡眠が哺乳類の中で際立って短いことは確かだが、「20分」という数字は横になった熟睡時間に絞った値であり、全睡眠時間とは異なる。野生での合計睡眠は30分〜2時間未満という報告が多く、数字の根拠や定義によって大きく変わる。「ほとんど眠らない動物」という大枠の事実は正しいが、20分という数字だけが独り歩きしている。

なぜ広まったか

「20分」という具体的な数字のインパクトと、ヒトの8時間睡眠との対比が強烈な印象を与えるため、雑学として非常に広まりやすかった。「首が長いから横になれない」という視覚的なイメージとも結びつき、テレビや雑学本で繰り返し紹介されるうちに定着した。

見分け方

動物の睡眠時間のような「具体的な数字」を含む雑学は、その数字が「どの種類の睡眠を指すか」「野生か飼育下か」「どの研究に基づくか」によって大きく変わる。数字そのものより「どう測ったか」を確認する習慣をつけると見分けやすい。

出典

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