誤り
「世間ずれ」は『世の中の考えから外れている』意味か?
よくある説(俗説)
『世間ずれ』は、世の中の考えから外れている、感覚がずれているという意味である
『世間ずれしている』というと、『世間一般の感覚からずれている』『常識外れで浮いている』という意味で使われることが多い。
検証
現在この意味で使う人は多いが、本来の意味はそうではない。辞書では『世間ずれ(世間擦れ)』は『実社会で苦労した結果、世間の裏に通じて悪賢くなること』とされる。文化庁の国語に関する世論調査でも、『世の中の考えから外れている』を本来の意味ではないとしつつ、その誤用が広く浸透していることが示されている。
実際の有力説
『世間ずれ』の本来の意味は、世間でもまれて抜け目がなくなること、あるいはずる賢くなることに近い。『世の中の考えから外れている』という意味ではなく、むしろ世間に擦れてしまった状態を指す言葉である。
なぜ広まったか
『世間ずれ』の『ずれ』が、『擦れ』ではなく『ずれる』の意味だと解釈されやすいことが大きい。そのため、『世間とずれている』という現代語感に引っぱられて、本来と逆の意味で広まったと考えられる。
見分け方
慣用句や熟語は、漢字の見た目や現代の語感で意味を推測すると誤りやすい。辞書で漢字表記まで確認し、『擦れ』なのか『ずれ』なのかを確かめると、本来の意味が見えやすい。
出典
- 世間擦(せけんずれ)— 精選版 日本国語大辞典
- 世間擦れ(せけんずれ) とは?— goo国語辞書
- 「世間ずれ」ってどんな意味? 調査で過半数が誤用— テレビ朝日