「マクドナルドのロゴはMではない」は本当か?
よくある説(俗説)
マクドナルドのロゴマークのMはMcDonaldの頭文字ではなく、そもそもMではない
マクドナルドの黄色いロゴは、店名McDonald'sの頭文字Mをデザインしたものだと思われがちだが、実はMではなく、初期店舗に付いていた2本の黄金のアーチを図案化したものだ、と語られることがある。
検証
ロゴの原点がアルファベットのMそのものではなく、初期店舗の建築に付けられた黄色いアーチにあることは事実である。マクドナルド公式の歴史ページでは、1953年に建築家Stanley Mestonが設計した赤白タイルの店舗に、Dick McDonaldがアーチを加え、そこに黄色いネオンが組み込まれてGolden Archesになったと説明している。また、公式の包装史では、初期の包装に描かれた2つの放物線が、後に現在よく知られるGolden Archesロゴへつながったと説明されている。ただし、現在のロゴは単なる建築部材そのものではなく、2本のアーチを組み合わせてMcDonald'sを想起させるM字状のブランド記号として定着している。そのため「元は建築のアーチ」は正しいが、「そもそもMではない」と言い切ると現在のロゴの機能を無視した説明になる。
実際の有力説
より正確には、マクドナルドのロゴは、McDonald'sの頭文字Mをゼロから文字として描いたものではなく、初期店舗の目印だったGolden Archesをもとに発展したシンボルである。後のデザインでは2つのアーチがつながり、Mに見える形としてロゴ化された。つまり起源は建築のアーチ、現在の見え方とブランド上の役割はM字状のロゴ、という二段階で理解するのが妥当である。
なぜ広まったか
黄色いロゴは誰が見てもMに見え、社名もMcDonald'sなので、頭文字説は自然に受け入れられやすい。一方で、初期店舗に実物のアーチがあったという話は意外性があり、「実はMではない」という逆張り雑学として広まりやすい。どちらも一部だけなら正しいため、短い説明で混ざりやすい。
見分け方
ロゴ由来の俗説では、最初のモチーフ、後の再デザイン、現在のブランド上の意味を分けて確認する。『起源はA』と『現在はBとして機能する』は両立することがあるため、公式沿革やデザイン史で時系列を見ると誇張を見分けやすい。
出典
- McDonald’s History— McDonald’s Corporation
- The History and Evolution of McDonald’s Packaging— McDonald’s Corporation
- The story behind the McDonald's logo— Creative Bloq
- How McDonald's Became an Icon of Fast Food— History