「明治時代までは墓参りで墓石に酢や酒をかけていた」は本当か?
公開日 / 執筆 DemaGase編集部
結論
「明治時代までは墓参りで墓石に酢や酒をかけていた」という説の判定は「一部誤り」。墓石に酒をかける人は現在もおり、明治時代までの習慣というわけではない。
判定
一部には事実が含まれているものの、誇張や条件の抜け落ちがあり、全体としては誤解を招く説です。 「一部誤り」と判定した記事の一覧
よくある説(俗説)
明治時代までは、墓参りの際に墓石に酢(もしくは酒)をかけることがあった
昔の日本では、墓参りの作法として墓石に酢や酒をかけることがあり、それは明治時代まで続いていたという話がある。故人が好んだ酒を供える習慣があることから、ありそうな話に聞こえる。
検証
墓参りで墓石に水をかける習わしは現在も広く見られ、石材店の団体は、墓石を清める意味や、仏教で水を「閼伽(あか)」と呼び供物とする考え方があると説明している。また、故人が好きだった酒やジュースを墓石にかける人は現在もいるとされ、石材店の団体は糖分による変色の恐れがあるとして、かけた場合は水で洗い流すよう勧めている。つまり「墓石に酒をかける」行為自体は珍しいものではなく、明治時代で途絶えた習慣でもない。一方、墓石に酢をかける習慣があったことを示す資料は見当たらない。酢は酸性で石材を傷める可能性もあり、「明治時代まで」という時期の限定にも根拠は確認できない。
実際の有力説
墓石に酒をかける人は現在もおり、明治時代までの習慣というわけではない。墓石に酢をかける作法があったという記録は確認できない。墓参りで一般的なのは、墓石に水をかけて清めることだ。
なぜ広まったか
故人の好きだった酒を墓に供える光景はなじみがあり、そこに「酢」や「明治時代まで」といった要素が加わると、忘れられた昔の風習のような雑学になる。事実の一部を含むため、全体が本当のように感じられやすい。この話は嘘の雑学を意図的に集めたネット記事でも題材にされている。
見分け方
「昔は〜していた」という風習の話は、いつ、どの地域で、どんな資料に記録されているかを確認するとよい。一部に身近な事実が含まれていても、付け加えられた時期や具体的な内容が正しいとは限らない。
よくある質問
- Q. 「明治時代までは墓参りで墓石に酢や酒をかけていた」は本当?
- A. 「一部誤り」です。墓参りで墓石に水をかける習わしは現在も広く見られ、石材店の団体は、墓石を清める意味や、仏教で水を「閼伽(あか)」と呼び供物とする考え方があると説明している。
- Q. 「明治時代までは墓参りで墓石に酢や酒をかけていた」という説の真相は?
- A. 墓石に酒をかける人は現在もおり、明治時代までの習慣というわけではない。
- Q. 「明治時代までは墓参りで墓石に酢や酒をかけていた」という説はなぜ広まった?
- A. 故人の好きだった酒を墓に供える光景はなじみがあり、そこに「酢」や「明治時代まで」といった要素が加わると、忘れられた昔の風習のような雑学になる。
- Q. 似た俗説を見分けるには?
- A. 「昔は〜していた」という風習の話は、いつ、どの地域で、どんな資料に記録されているかを確認するとよい。
出典
- 墓石に水をかけるのはよいか悪いか?— 全国優良石材店の会(全優石)
- お墓参りで、墓石の扱いに気をつけることはありますか?— 石長
この記事について
執筆: DemaGase編集部 / 検証日: 2026-09-29 / 最終更新日: 2026-09-29
上記の出典をもとに検証しています。検証方針と運営者はこのサイトについてをご覧ください。