❌ 誤り
「寿司にサーモンは昔からある」は本当か?
食文化食べ物寿司食文化歴史2026-04-08
よくある説(俗説)
サーモンの握り寿司は日本で古くから食べられていた
サーモン(鮭)の握り寿司は、マグロやサバと同様に江戸時代から日本の寿司文化にあったとされている。
検証
実は、生のサーモンを寿司ネタとして食べる習慣は、日本では長らく存在しなかった。北太平洋産の鮭にはアニサキスなどの寄生虫リスクがあるため、日本では鮭は「焼いて食べるもの」として扱われており、生食の文化はなかった。
実際の有力説
生食用サーモンの寿司は、1980年代にノルウェーが日本市場への輸出を目的として養殖・検疫管理した大西洋鮭(アトランティックサーモン)を売り込んだことで普及した。当初は日本人になかなか受け入れられなかったが、1990年代以降に徐々に広まり、今では人気ネタのひとつになった比較的新しいメニュー。
なぜ広まったか
現在のサーモンの握りが非常にポピュラーになったため、「昔からあるはず」という先入観が生まれやすい。また「鮭=魚=寿司」という連想から古来のネタだと思われがち。
見分け方
「今ポピュラーなもの=昔からある」という思い込みに注意。食文化の歴史は専門書や農水省・水産庁などの資料を参照すると確認できる。
出典
- 農林水産省「魚の食文化」— 農林水産省
- ノルウェー水産物審議会 Project Japan 関連資料— ノルウェー水産物審議会